当教会の信仰

はじめに
「幸せ」とは、誰もが願っており、あらゆる宗教が問い求めている命題です。
日本の伝統的な宗教にも救いはあると思いますが、キリスト教を知り、キリスト教の素晴らしいものを学んで見たら如何でしょうか。そして、「キリスト教の中に自分の求めているものを見出せるか」を問うてください。
キリスト教を知る機会として、鎌倉聖ミカエル教会の礼拝に参加されるよう、ご案内致します。
 ★ 聖公会とは
当教会は、英国国教会の流れを汲み世界各国に広まった教派である「アングリカン・コミュニオン」(Anglican Communion)の教会です。
日本国内では「聖公会」と称しますが、これは古来からの信仰告白文である「ニケア信経」および「使徒信経」の一節にある「なる同の教(Holy Catholic Church)に由来しており、イエス・キリストの直弟子である使徒達からの伝統と聖書を受け継ぐ教会であることを示しています。
各国でそれぞれの名称を持ちますが、ほとんどがAnglicanまたはEpiscopal(監督制)という言葉を冠しています。

キリスト教の信仰は、時代、地域、民族、政治文化の変化等によって、聖書の理解、典礼や祭儀、組織形態の異なるグループに分かれて発展してきました。特に、西ヨーロッパでは、16世紀になると、ローマ・カトリック教会の制度や信仰理解を巡って改革運動が起こり、聖書と信仰のみを重んずるプロテスタントと呼ばれる諸教会が多数誕生しました。
英国国教会も、ローマ・カトリック教会から独立して誕生したので、プロテスタントの教会として分類されていますが、分離した経過からヨーロッパ大陸のプロテスタント諸教派とは性格を異にしています。

英国国教会は、政治的な理由から、1534年ヘンリー8世が自らを教会の首長として、ローマ教皇の管轄から独立したことに始まります。その後エリザベス1世の時代に”英国独自の「伝統」と「聖書」そして「理性」を重んじる英国の教会”として確立れました。プロテスタント諸教派に数えられながらも主教・司祭・執事の3聖職位、聖奠(サクラメント)を保持しており、ローマ・カトリック教会と他のプロテスタント諸教派とをつなぐ「橋渡しの教会」と呼ばれることもあります。
 ★ 聖公会の組織
聖公会の世界的な組織(Anglican Communion)は、地域ごとに組織された管区の緩い連合体で構成されており、ローマ教皇のような単一の指導者は存在しません。
管区は1国に1管区の場合が多いですが、2以上の管区を持つ国や複数の国にまたがる管区もあり、38管区、165ヶ国以上になっています。英国連邦国や旧英国植民地等を中心に、8500万人の信徒がいます。

日本では日本聖公会と称する1管区で組織されており、信徒は3万4000人を数えます。この管区は11の教区(北海道、東北、東京、北関東、横浜、中部、京都、大阪、神戸、九州、沖縄)からなり、全国に約300の教会があります。教会には各教区主教に任命された教役者(聖職位にある者、また伝道師、聖職候補生等)が派遣され、全国でおよそ230名が勤務しています。

横浜教区のエリアは神奈川、千葉、山梨、静岡の4県で、33の教会、33名の教役者と約6000人の信徒がおります。(2009年度統計)
 ★ 教会問答
聖公会の信仰を知りたい方は、教会問答をご一読下さい。これは「神のみ業とみ言葉の要点を掲げたもの」で、「洗礼、堅信を志願する者、また信徒は皆これをよく身に付け、また、これを人びとに伝え証することが大切」(祈祷書)とされる問答集です。
 ★ 信徒になるには
「イエス・キリストの教えを、自分の生涯の根本の問題として受け止め、取り組んでいく」(洗礼式文より)ことを誓い、洗礼を受けてはじめて、信徒として迎え入れられます。
主日(日曜日)の礼拝に出席し、信仰を持つ決心がつけば、教役者に洗礼志願をお申し出下さい。洗礼準備の学びが進められます。

写真は、主教による堅信式の様子です。
教会の礼拝について
 ★ 聖餐式(せいさんしき)
主日(日曜日)や教会の暦上の祝日には「聖餐式」という礼拝をささげます。これはイエス・キリストが使徒達とささげた「最後の晩餐」に起源があり、キリストの死と復活を記念し、感謝する大切な礼拝です。

聖餐式では『祈祷書』『聖書』『聖歌集』の3冊を用いますが、始めての方は教会の備品をお使いいただけます。また毎主日発行する『週報』には式次第が掲載され、どの本のどの箇所をその都度アナウンスも致します。
初めての礼拝参列にはご不安もおありかと思いますが、どうぞお気軽にご参列いただき、その息吹をお感じいただければ幸いです。
 ★ 聖書
聖餐式では、旧約および新約聖書の中から、教会暦に従って選ばれた箇所を拝読しますが、実際はその抜粋集である『特祷・聖餐式聖書日課』という本を用いています。
 ★ 祈祷書
聖公会の聖職・信徒はこの書を用いて祈り、礼拝をささげ、また生活を整えます。教会で公にささげられる朝夕の礼拝、聖餐式、また洗礼堅信式、聖婚式、葬送の式等、またそのほか起床から就寝までの公・私的な祈りが1冊に集成されています。
 ★ 聖歌集
聖歌は、神への感謝と賛美を歌によって表現しています。日本聖公会の現在の聖歌集は2006年に新たに出版されたもので、欧米の聖歌が多かった一代前の『古今聖歌集』からの持ち越しに加え、世界各国で産まれた賛美の歌が収められています。約600曲が収められていますが、当教会の主日聖餐式では教会暦に関係の深い聖歌4曲を選んで歌います。
日本聖公会 聖歌集改訂委員会ホームページ
 ★ 礼拝中の動作
祈祷書は礼拝参列者に「立つ」「座る」「ひざまずく」の3動作を促します。それぞれが進行内容に即した姿勢ですが、不慣れな方や身体が不自由な方はご着席のままで結構です。
福音書朗読 感謝・聖別 嘆願、懺悔
 ★ 礼拝案内
日曜10:30からの主日聖餐式を中心に諸礼拝をささげます。詳細スケジュールは礼拝の案内をご覧ください。
鎌倉聖ミカエル教会について
 ★ 教会の沿革
鎌倉に宣教の基盤が出来たのは、1928年11月です。逗子の教会(現在の逗子聖ペテロ教会)に通っていた鎌倉在住の信徒の願いにより信者宅で「講義所」が開設されたのが始まりで、翌年には現在の場所に会館と牧師館が建てられ、「鎌倉聖公会」が誕生しました。当時は、聖堂を建てる資金がなく、会館で礼拝を守っておりました。念願の聖堂は1933年(昭和8年)11月に完成し、現在も大切に守っています。

戦時中は「英国や米国と特別な関係がある」との誤解から、日本聖公会としての組織が認可されなかったため、日本基督教団に加入し「鎌倉小町教会」と名称を変え、苦難の時代を過ごしました。

戦後、日本聖公会の組織が再建され1947年4年に復帰し、元の「鎌倉聖公会」の名称に戻しましたが、1948年11月には「鎌倉聖ミカエル教会」と改名、現在に至っています。

最近の20年間でみると、現在受聖餐者(年に2回以上聖餐に与っている信徒)は、120〜140名の範囲で増減しています。
 ★ 教会の建物
聖堂は1933年(昭和8年)に建てられ、1995年(平成7年)1月に鎌倉市景観重要建物第11号に指定されました。会館と牧師館を2000年に鉄骨造りに新築し、同時に聖堂の玄関部も改修しましたが、現在も80年を過ぎた聖堂で礼拝をささげています。
聖堂は求める全ての人に開かれています。日中は可能なかぎり開錠しておりますので、お祈りのためにご訪問ください。
『外観は洋風下見板張りの外壁に両開きの窓を配した素朴なものですが、ブラケット、三連アーチ窓、垂木下端部の繰型(持ち送り)に手の込んだ細工の美しさが見られます。
内部は見事な技巧の天井や家具、照明器具などが、創建当初のまま残されています。この聖堂を守ってきた信徒の知恵と鎌倉大工の昭和初期の力量を示す貴重な建物です』(上記リンク先より)
写真は、小町通りからの写真です。中庭の奥が聖堂、手前右の建物が会館と牧師館です。
結婚式
教会の結婚式は、結婚式場やホテルのチャペルとは異なり、クリスマスの約1ヶ月前、またイースターの約40日前からの期節(降臨節と大斎節)には予定しません。また挙式前に準備期間も必要です。挙式をお考えの方は、一度日曜日の礼拝にご参列になり、教役者とご相談下さい。

写真は、聖婚式(信徒の結婚式)前の聖堂内です。
墓地について
市内の材木座霊園内に「材木座霊園聖公会墓地」と呼ぶ納骨堂を所有しています。
近隣の逗子聖ペテロ教会、藤沢聖マルコ教会、林間聖バルナバ教会、小田原聖十字教会と共同で墓地委員会を組織し、当教会に事務局を置き運営・管理を行っております。5教会の信徒、あるいはかつて在籍されたことのある方であればどなたでも利用することができます。
墓地までの交通案内(PDFファイル)
各種行事の写真
教会では教会暦にあわせて礼拝をささげるほか、様々な行事も行っております。
イースタのお祝い 中庭での喫茶店
建物維持資金のため
第40回鎌倉歴史散歩
鎌倉の出土品について
講演会
地球温暖化に対して
私達の出来ること
ファミリーキャンプ
清里清泉寮にて